
モロッコのベルベル人の村々で、
昔から女性たちが受け継いできたのは、
ただの技術だけではない。
「祈り」や「物語」を織り交ぜる創造的な力だ。
言葉を持たない時代に、文様は女性たちの
”記憶”であり、”喜びや悲しみ”、”祝福のしるし”
だった。
メッセージ性を持ちながら創作する彼女たちは、
アーティストでもありながら、同時にクラフトマンでもある。
一つひとつの糸に魂を込め、
何日もかけて織り上げられる作品には、
時間と愛情が宿っている。
村を出たことのない女性たちが生み出した美は、
今や世界を魅了する。
この創造性こそが、
ヴィンテージカーペットと現代のアートを繋ぐ
「架け橋」になっているのだ。