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モロッコカーペットとの出会い

――これらのカーペットと陵本さんの出会いのきっかけは?

陵本:モロッコに行ったときに、空港に向かうために私が乗っていたタクシーが子供を轢いてしまって、それで助けてくれたのが、ここのカーペット屋のオーナーだったです。タクシードライバーは車から引っ張り出されて、警察もきて、もう大ごとやったんやけど。その子がいろいろなところに電話をしてくれて、結局、私は空港に辿り着くことができたんです。それから5年後、またモロッコに行った時に、ここのカーペット屋の子に助けてもらったんよって、現地のコーディネーターに話したら、そこの店はマラケシュで一番のカーペット商で、イタリアンヴォーグと組んでカーペットを作って世界で賞を取ったすごい人材なんよ、って教えてもらって。それで店を訪ねて会いに行ったら、まさに事故の時に私を助けてくれた子がいてね。このカーペット、日本で仕入れているところはないっていうから、なら私が扱っていいか?となって、今回のビジネスが始まったんです。で、本格的にカーペットを販売するなら、一番、かっこいい写真を撮りたいなと思って、今回の撮影を組んで瑛太にモデルをお願いした。全部が繋がっているなと実感しています。私は今、昔の縁の人とすごく再会するサイクルに入ってて。瑛太もそんなときない?

永山:特にありません!

陵本:ワハハハハ!(爆笑)

私、瑛太に一つ、お願いがあってな。昔、皆でカラオケに行ったことがあって、そこで私は瑛太の歌を初めて聞いたんよ。レミオロメンの「粉雪」って歌。実は私、レミオロメン、知らんかったんやけど、瑛太の歌を聞いてから、レミオロメンのファンになってな(笑)。瑛太、歌がめちゃくちゃ美味いねん。ほんまに瑛太には歌を歌って欲しい。聞かせてあげたい、感動したんよ、真面目に。瑛太は歌とか歌わへんの?

永山:歌いますよ。そういう時が勝手に来るんじゃないかと。焦んなくていいかな。

陵本:瑛太の歌、みんなに聞かせてあげたい。これからの時代、自分の得意な部分を伸ばしていくのがいいと思ってて。今までは頑張って何かせんといかんかったけど、これからは頑張らなくて、倍くらいできるものっていうのを伸ばしていく時代だなと思うんよ。だって、小さい子って嫌なことは絶対にせえへんじゃん。自分の好きなことしかせえへん。そんな時代になってくるから、瑛太にも得意なことをどんどん伸ばして欲しいなと。今日の撮影中に見せてくれた踊りもそうやんな。前と全然、変わってきてると思った。

永山:求められていることが何かわからないときは、フォトグラファーさんの意識が撮られる側として直に感じるんで、その感覚を元に遊ぶというか。フォトグラファーさんと一緒になって、どのあたりがどのくらいズレたら面白いのかなんかを考えたりします。全部がその瞬間にしか起きてないのであって、フォトグラファーさんと感覚を共有することで、あ、僕は自由に動いていんだなっていう安心感や二人の間のいい距離感を感じました。そういう被写体になる仕事での感覚っていうか、その感じの面白さに改めて気づきました。演じることとは別の感覚ですよね。今日の撮影はすごく楽しかったです

陵本:瑛太は今、映画や舞台に出たりしているけど、どっちの方が自分には向いてるなと思うの?

永山:どんな仕事をしても向いてないなー、と考えてしまう事はありますが、、でも、まずは、目の前にいるスタッフの人たちと作品を楽しみたい、もちろんカメラの向こうにいる視聴者を感動させなくてはいけない。心を動かす何かを僕が皆さんに与えなくてはいけないという意識はある。でも毎回、満足はしません。

INTERVIEW WITH EITA NAGAYAMA #05
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